奈良県 二津野ダム / 風屋ダム / 大迫ダム


2004年の台風11号は不意打ち台風だった。日本の南で発生した熱帯低気圧が日本に近づいてから急に発達して台風となったのでした。

数日前に台風10号で大雨が降った紀伊半島南部では、その雨が乾かないうちに来た次の台風11号。突然現れた台風だった。

私は熱帯低気圧が怪しい動きをしているのが気になって、前日から二津野ダムのテレホンサービスがダムを管理している電源開発株式会社より提供されているので、これを利用させて頂いて放流量の推移やインターネットで気象レーダー画像から検討した結果、数千トンの放流になりそうな感じがしたので、夜明けを待ってダムに行くことにした。

ちょうどその頃、台風が紀伊半島に最接近しているところだった。小さな台風だったので風はたいしたことは無かったが、紀伊半島南部では非常に激しい雨が降っている模様だ。気象レーダーが真っ赤だった。記録的短時間降雨情報(通称:キロタン)が出ていたように思う。

3時間後、紀伊半島南部の熊野川に到着。広い川幅いっぱいに濁流が渦を巻いている。テレホンサービスによれば二津野ダムは毎秒3000トン、風屋ダムは毎秒1500トンの放流が行われているようだ。

まずは近くの二津野ダムに行く。

熊野川沿いの国道168号線では所々で道路に落石があり、業者さんが除去をしていた。ご苦労様です。

ダムに到着すると、腹に響くような重低音のサウンドを奏でながら放流する二津野ダムの姿。



普段の二津野ダムはこんな感じだ。



ゲートの大きさから考えると、放流されている水の厚みは3m以上だろう。テレホンサービスによれば毎秒3000トン以上を放流しているということだ。



上から覗き込むと吸い込まれそうだ。



二津野ダムは一通り撮影したので、ひとつ上流の風屋ダムに向かう。テレホンサービスによれば、風屋ダムは毎秒1500トンを放流している模様である。



これが普段の風屋ダムだが・・・



水煙と、ダムの放流で発生する風で何も見えない。



なぜ放流で風が起きるのか・・・約100メートルのダムから落ちた水が前に100メートルほどジャンプするような構造なのである。

これは、ダムの基礎に水が叩きつけると基礎が痛むので、その対策で水をジャンプさせているのである。

その後、熊野川(十津川)沿いに北上して山を越え、紀ノ川水系の大迫ダムを見に行ってきました。





多分、毎秒100トン前後だと思いますが、正確な数値は聞いていないので分かりません。

普段の大迫ダムはこんな感じです。



台風11号関連のダム放流めぐりはこれでおしまいです。ありがとうございました。

そうそう、オーディオコメンタリーの訂正です。大迫ダムは紀ノ川では最初に出来たダムではなく、二番目のダムでした。申し訳ないです
戻る